夜泣き対応方法教えます|1ヵ月で夜泣きのストレスから解放

寝かしつけや夜泣きの対応は様々な方法が提唱されていて、本やネットにたくさんの情報が溢れています。

そんな中でよく見る方法で、赤ちゃんが夜泣きしても放置した方がいいって言っている人が多いけど、そんな事しても良いの?赤ちゃんが可哀想じゃないの?なんで放置した方がいいの?

そんな疑問をお持ちの方も多いと思います。
でもこの方法こそが!セルフねんねへの第一歩なのです。エビデンスを交えて、その理由を解説していきますね。

放置じゃない!!見守る・観察するやさしい夜泣き対応

見守る事で赤ちゃんがすくすく成長します

赤ちゃんの安全のために放置なんてしません

まず最初に伝えておきたいことは「放置」ではなく「見守る・観察する」ということです。

放置というと、何もしない、無視するという意味合いを持っていますが、そんなことを推奨しているわけではありません。

確かに、海外の専門家が提唱している方法として、「Cry it Out」という、泣かせっぱなしにするというメソッドも存在しています。これも一定の効果はあるそうで、特に赤ちゃんの成長に悪い影響はないとも言われていますが、メンタル強めの海外のお母さんと違い、日本人の我々には向いていないと思っています。

「放置」ではなく「見守る・観察する」。つまり、泣いてもすぐに抱っこしたりするのではなく、赤ちゃんの様子を見守り、赤ちゃんが自分で自分の事を落ち着かせる事を学んでもらうようにトレーニングする事が目的なのです。

なので、ママ・パパはそのトレーニングがうまく行くように見守って、危険がないように、どうしても上手く行かないときにだけ手を貸してあげることが大事なのです。

赤ちゃんが簡単に夜起きる理由

夜間授乳が必要なうちは夜通し寝は難しい

赤ちゃんは夜の間ずっと寝てくれるわけではありません。

1番の理由は月齢によっては夜間授乳が必要だから。赤ちゃんの胃は大人より小さく、寝る前の一回の授乳では夜通し寝るには量が足りず、一般的には生後6ヵ月頃で1回の夜間授乳が必要と言われています(成長具合によって個人差あり)。

そもそも大人とは違う睡眠周期で長い時間寝られない

他にも理由があって、それは赤ちゃんの睡眠周期が大人よりも短く、また覚醒しやすいレム睡眠の時間が多いため、ちょっとした事で目を覚まします。

つまり生物として大人より起きやすい体なんですね。

だから夜赤ちゃんが起きても、それはあなたのせいではなく、そういう生き物なんだと理解して、自分を責めないようにしてください。

そして周りの方も、そういう生き物なのだからしょうがないという温かい目で見守ってあげることが大切です。

赤ちゃんの夜泣き5つの理由とその対処

個人差はありますが、生後3ヶ月を過ぎてくると、睡眠周期が変化して少しずつ大人の周期、つまり深い睡眠のノンレム睡眠の時間が増えてきます。
また、一度に飲める量が増えてくるのは4-5か月頃とされていますので、この頃には少しずつ夜も長く寝られるようになってくる子が多いです。

その頃になっても、まだなお、新生児の頃のように夜間頻繁に(例えば1-2時間や2-3時間おきに)起きてしまっているとすると、何かできる対策があるかもしれません。

専門家も3分は様子を観察することを推奨している

ネットで調べると、夜泣きは放置した方が良いということを見つけた。泣いてもすぐに抱っこしたりしない方が徐々に夜泣きがなくなるというけれど、これって本当なのでしょうか?

答えはイエス!

多くの専門家が、夜泣きに対して3分間ほど様子を見てから抱き上げるなり、あやすなりの対応をする事を推奨しています*1*2*3

赤ちゃんが夜泣きをする5つの理由

赤ちゃんが夜泣きをする理由は主に5つ

  1. お腹がすいた
  2. 暑い・まぶしい・寝ている環境が不快
  3. オムツが汚れて気持ち悪い
  4. どこか痛い・体調が悪い・むずがゆい
  5. 特に理由はない(寝言泣きなど)

そして意外と多いのが、最後の特に理由はない、つまりなんとなく泣くという事。

これはママ・パパの精神衛生上もやめて欲しいですよね。

お腹がすいたら寝られない

お腹がすくのはどうしようもありません。これには授乳してあげれば解決するので授乳してあげましょう。
また寝る前の授乳量が少ないと、それだけ早くお腹もすくので夜の就寝前の授乳はしっかりあげられるようにしてください。

日本人は赤ちゃんを温めようとしすぎる

暑い、不快というのは、部屋の温度を下げたり、光がまぶしくなっていないかチェックしてください。

日本人は特にそうなのですが、赤ちゃんを温めてあげなきゃ!と考える方が多く、掛け布団をかけたり、服を着せ過ぎる傾向にありますが、これは乳幼児突然死症候群のリスク原因として挙げられているので、今すぐやめましょう。

赤ちゃんは安全な環境でないと安心して眠れません。

不快は取り除いてあげる

夜就寝中のうんちはオムツ替えをしてかぶれないように注意してあげてください。

おしっこの場合は最近のオムツは性能もいいですし、すぐ漏れてしまうようなことがなければ基本的には交換する必要はありません。オムツ交換の際は、お部屋の電気はつけず、授乳ライトや足元灯などの暗めの明かりで対応してあげましょう。

体調不良はすぐに対応を

どこかを痛がっていたり、体調が悪そうであればさすってあげるなりして様子をみましょう。必要に応じて医師の診察を受けてくださいね。

何となくする夜泣きに効果がある見守るメソッド

何となく泣く赤ちゃんに有効な見守るメソッド

そして最後の何となく。これが夜泣きで一番厄介なのです。

前の4つの理由はわかりやすく、原因がわかればすぐに対処し解決することができますが、何となく理由もなく泣かれてはどう対処していいかわかりません。

ただし、今回のテーマである見守る方法を覚えれば、どんどん夜泣きが減って夜通し眠れる子になることも多いので、是非見守る方法を覚えてみてほしいと思います。

なお、夜泣きの理由には、実はもう一つ考えられることがあります。
それは、寝かしつけ時の方法が癖になっていること。
本コラムで記載している5つの理由を対処してもなお夜泣きが減らない場合には、寝かしつけ時にしていることが癖になっていて、それを求めて泣いている可能性が考えられます。
これについては、別途詳しく書きたいと思います。

何となく泣くってどういう事?

赤ちゃんの睡眠周期は大人と比べて短いので、頻繁に浅い睡眠の時間がやってきます。

この時に夢を見たり、寝言を言ったり、バタバタ動いたり、突然泣いているような声をあげたりするのですが、実は赤ちゃんはまだ寝ている状態。脳は寝ているんですね。

この時にすぐに抱っこすると、逆に寝てたのになんで起こすの!と本気で泣き出したり、泣いたらすぐにママ(パパ)が対応してくれると覚えた赤ちゃんはさらに泣くようになって日に日にひどくなるケースが多々見られます。

だから良く観察をして対応するかどうかを見極める!決して赤ちゃんをただ放置しているわけではないので可哀想と思う必要はありません。

見守るメソッドの具体的な方法

見守る・観察するってどうしたら良いの?具体的な方法教えて!

1. 3分間まずは見守る、観察する

まずは3分間。どうしても我慢できなければ90秒は何もせず赤ちゃんの様子を観察してください。

この時電気もつけず、声も出さずじっと赤ちゃんの様子を伺ってください。

お部屋の遮光を完璧にされていると、全く見えないかもしれませんが、その時は赤ちゃんの泣き声の様子、どのくらい動いているかを音や気配で感じてみてください。

何となく泣いている状態なら、意外とこの最初の観察中に落ち着いてきて何もなかったかのように寝る事があります。

2. 部屋の温度や環境、授乳のタイミングもきちんと確認

それでも泣き止まない場合は、赤ちゃんが暑がったりしていないかの確認です。

もし額や首に汗をかいているようなら暑い証拠。

その場合は部屋の温度を下げたり洋服を1枚脱がせるなどで対応してください。授乳が必要かどうかは最後の授乳時間からどのくらい間隔が空いているかどうかをチェック。

3. どうしても寝ない場合はまずは声掛けとトントンから

温度も授乳も大丈夫そうで、泣き続けている場合には、まずはトントンしたり、単調な声(決して楽しそうな声とかではなく)で淡々とあやしてみてください。

ちょっと落ち着いたらまた観察。そのまま寝てくれるか様子を見ましょう。

それでも寝ない、また泣き声が大きくなったり、赤ちゃんが辛そうなら、もう一度同じようにトントンと単調な声であやす。

この時はまだ抱っこしない事。抱っこはちょっと我慢してトントンと声でのあやしを繰り返して赤ちゃんがそのまま寝るように促してください。

抱き上げるのは最後の最後です

4. 抱き上げるのは最後の手段です

数回繰り返してダメなら、一度抱き上げてあやしてあげましょう。

ここでも楽しそうにしたりしないで単調な声で。

単調な声であやすのは、今が寝る時間だと覚えさせる為です。ここで楽しそうな声であやすと、遊ぶ時間と勘違いして覚醒してしまったり、癖になるのでやめましょう。

そして落ち着いたら赤ちゃんが寝付く前にベビーベッドに置き、ベビーベッドの中で寝付けるようにしてあげて下さい。

実はこれがセルフねんねの基礎の基礎

見守る事で自分で自分を落ち着かせる方法を覚える

この対応を繰り返していれば、早ければ数日、遅くとも1ヶ月ほどで「なんとなく」の夜泣きはだんだんと減り、また夜泣きしても赤ちゃんが自分自身で落ち着きを取り戻しそのまま寝ていく、いわゆるセルフねんねを覚えていくはずです。

ということで、この方法はみなさんに是非実践して頂きたいと思います。

中には一人でできるか不安に思う方がいるはず。これで合っているのか?泣いている赤ちゃんを見守る事ができるのか?実は重要な何かを見落としているんじゃないのか?

そんな時は是非ねんねのプロの力を頼って下さい。

方法を正しく実践できているかの答え合わせなら、60分の相談でできますし、一人で実践していくことが不安なら数週間から1ヶ月間、ねんね改善に伴走してより高い成果を期待する事ができます。

皆さんのお子様がすくすく育つように、ママ・パパが楽しくハッピーな子育てができるように、ねんねbaseも応援しています。

【参考文献】
*1森田麻里子『家族そろってぐっすり眠れる医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』(ダイヤモンド社、2020年)
*2愛波文『ママと赤ちゃんのぐっすり本 「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』(講談社、2018年)
*3ねんねママ(和氣春花)『すぐ寝る、よく寝る赤ちゃんの本』(青春出版、2021年)


この記事を書いた人/ねんねbase
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